ここではテレビアンテナ本体の種類について説明していきます。
テレビアンテナには地上デジタル放送用のUHFアンテナとBS/CS衛星放送用のパラボラアンテナがありますが、それぞれ形状や特徴の違うアンテナの種類がありますので、一つずつ分かりやすく解説していきます。
目次
地デジ用テレビアンテナの種類について
地デジ用のテレビ電波を受信するアンテナを総じてUHFアンテナと言いますが、その中でも形状によって呼び名が異なるアンテナがあります。
八木式アンテナ(八木アンテナ)
地デジ用のテレビアンテナとして最も一般的なのが上記画像のように魚の骨・鹿の角のような形をしたタイプのアンテナで、八木式アンテナ(八木アンテナ)と呼ばれています。素子数(電波の受信能力)によって大きさや形状が変わります。一般小売価格では、2,000~8,000円程度で購入することができます。
八木式アンテナの設置場所
屋根上、家の外壁、屋根裏など
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- 価格が安い
- 電波受信能力が高い
- 設置場所の選択肢が広い
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- 見た目が悪く新しい物件に不向き
- 固定用の器具が多くDIYには向かない
- 強風や鳥などの影響で倒壊・破損する事がある
八木式アンテナは、最も多く流通している地デジ用のテレビアンテナで、近隣の住宅の屋根上を見ればすぐに見つかるでしょう。電波の受信能力も高く価格も安い事から今でも広く使われていて、設置数も多いアンテナです。
一方、そこそこなサイズな上に外観はあまり良い物とは言えない為、近年の新築物件においてビジュアルを気にする方からは避けられる傾向があります。また、台風などの影響を受けやすい為、アンテナ工事の際の固定作業が甘いと倒壊したりして修理が必要になる可能性もあります。
デザインアンテナ(箱型アンテナ)
前述の八木式アンテナはアナログ放送時代もVHFの受信用に使われていましたが、2003年以降に順次切り替わっていった地デジ放送の登場に合わせる形で登場したのがデザインアンテナと呼ばれる箱型のアンテナです。縦長のタイプや正方形に近いタイプなど様々な形状の物がありますが、共通しているのは電波を受信する金具部分が露出しておらず、ボックスに覆われているという点です。
デザインアンテナの設置場所
家の外壁、屋根裏、ベランダなど
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- 外観がスッキリしていて目立たない
- 取り付けが容易
- 強風や鳥などの被害を受けづらい
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- 八木式よりはやや高い(数千円の差)
- 電波受信能力がやや弱い
デザインアンテナは八木式アンテナよりもやや電波の受信能力が低いタイプが多く、設置場所を選ぶ為、全ての家庭で使えるわけではありません。しかし、その外観の良さから特に新築の戸建てではデザインアンテナを希望する方が多く、9割以上の方が設置を求めているというデータもあります。
一軒家用の地デジアンテナは八木式アンテナかデザインアンテナ
地デジ番組の視聴用として、一軒家に設置されるテレビアンテナは、八木式アンテナかデザインアンテナのどちらかです。
新規にアンテナ工事をご検討の場合、このどちらを希望するかによって、工事費用も変わってきますので、メリット・デメリットを把握した上で工事業者に希望を伝えましょう。
番外編:室内用地デジアンテナ・車載アンテナ
地デジ電波の受信用アンテナには上記のような室内用の簡易アンテナや、カーナビなどでテレビを見る用に使う車載用地デジアンテナなどもあります。
これらは、一軒家でのテレビ電波受信用に使われる物ではありません。どちらも電波の受信能力が弱く、特定のシチュエーション下にのみ用途のある簡易的な商品です。詳細については下記記事をご覧ください。
BS/CS用テレビアンテナの種類について
BSはNHKや民放を含む衛星放送、CSは(Communication Satellites)放送と呼ばれる同じく衛星放送で、制度上の違いはありますが現在はスカパー・WOWOWのような有料衛星放送=CS放送と捉えて問題ありません。
BS放送、CS放送はどちらもお皿のような形をしたパラボラアンテナで受信します。BS/CS共用の110度アンテナ、CS用の124度/128度アンテナなど以前は細かく分かれていましたが、現在は全てに共通して使えるパラボラアンテナもあります。
BSはNHKの受信料、CSはスカパーの受信契約が必要などちらも有料チャンネルの為、見たい番組によってどのアンテナにするかを選択する必要があります。
BS/CSのアンテナで気を付けたいBS4K8K放送
前述のようにBS/CS衛星放送用のテレビアンテナでは、地デジ用の八木式とデザインアンテナのような大きな違いは無く、見たい番組によって自動的にアンテナを選択するような形になります。
ただ、1点気を付けたいのが2018年12月から始まったBS4K8K放送についてです。4K8K放送はパラボラアンテナ本体が対応・非対応と分かれていて、現在はほぼ4K8K対応の物が主流になっていますが、それ以外の周辺機器も合わせて4K8K対応の物に変える必要がある為、アンテナ本体を4K8Kに対応させたからと言って、それだけで4K8K放送が見られるわけではありません。
4K8K放送とアンテナに関する詳細については、下記記事をご覧ください。
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