4K8K放送は衛星から電波が発信されています。
そして4K8K放送の全てのチャンネルをアンテナを設置して視聴するためには、4K8Kに対応したアンテナが必要です。
BSアンテナも衛星から届く電波を受信することができますが、従来のBSアンテナでは一部の4K放送のチャンネルしか視聴できません。
そこで4K8Kアンテナと既存のBSアンテナの違いについて解説します。
4K8K放送に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
4K8Kアンテナと既存のBSアンテナの違い
4K8Kアンテナと従来のBSアンテナには、4K8K放送全てのチャンネルを視聴できるかどうかに違いがあります。
2019年3月現在、4K8K放送は以下のチャンネルが用意されています。
- NHK BS 4K
- BS朝日 4K
- BS-TBS 4K
- BSテレ東 4K
- BSフジ 4K
- BS日テレ 4K(2019年9月1日~放送予定)
- NHK BS 8K
- ショップチャンネル 4K
- 4K QVC
- ザ・シネマ4K
- WOWOW(2020年12月1日~放送予定)
- スカチャン4K 1-8チャンネル
これら全てのチャンネルを楽しみたい方は、4K8Kアンテナが必要です。
既存のBSアンテナでは、4K8K放送のチャンネルの一部が視聴できません。
従来のBSアンテナでも視聴できるチャンネル | 4K8Kアンテナじゃないと視聴できないチャンネル |
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「NHK BS 8K」や「スカチャン4K 1-8チャンネル」などのチャンネルを視聴するには、4K8Kアンテナが必要です。
裏を返せば4K8Kアンテナじゃないと視聴できないチャンネルに見たい番組が無い方は、今までのBSアンテナでも十分と言うことができます。
どうして今までのBSアンテナでは一部の4K放送のチャンネルが見れないのか
今までのBS放送は「右旋円偏波」と呼ばれる方法で電波が届けられていました。
新たに始まった4K8K放送では「右旋円偏波」で放送されるチャンネルと、「左旋円偏波」で放送されるチャンネルがあります。
従来のBSアンテナでは「右旋円偏波」の電波しか受信することができません。そのため「左旋円偏波」で放送されるチャンネルを視聴するには「右旋円偏波」と「左旋円偏波」に対応した4Kアンテナが必要になります。
アンテナ以外の器具も交換が必要
アンテナを設置して4K放送を視聴する場合には、アンテナ以外にも壁のアンテナ端子、アンテナ端子とテレビを接続するケーブル、分配器やブースターなども4Kに対応したものを用意しないと4K放送を視聴することができません。
これは「右旋円偏波」と「左旋円偏波」で受信した電波の周波数が違うためです。
自分でケーブルやブースター・分配器などを用意する場合は、それらが4K8Kに対応しているかに注意してください。
テレビも4Kテレビが必要
4K8K放送を視聴するためには、映像を視聴するテレビも4Kに対応したテレビが必要です。(8K放送は8Kに対応したテレビが必要)
4Kテレビは、チューナーが内蔵されたテレビとチューナーが内蔵されていないテレビが有ります。
チューナーが内蔵されていない4Kテレビで4K放送を視聴するためには、外付け4Kチューナーが必要になります。
4K8K対応アンテナと既存のBSアンテナの価格の違い
自分で購入する場合 | アンテナ工事業者などで工事する場合 | |
BSアンテナ | 5,000円前後~ | 15,000円~25,000円 |
4Kアンテナ | 8,000円前後~ | 20,000円~30,000円 |
今までのBSアンテナと4Kアンテナの価格の相場は上記の様になっています。
購入する場合は従来のBSアンテナの料金に3,000円ほど高くなり、アンテナ工事業者などに依頼するとしても5,000円ほど出せば4Kアンテナを設置することができます。
ただし、上記の金額はアンテナ本体(業者に依頼した場合はアンテナと固定金具、作業料などが込み)の金額で、ブースターなどの器具は含まれていません。
ブースターはアンテナが受信した電波を増幅する機器です。
一本のアンテナで受信した信号で複数のテレビを視聴する場合や、アンテナとテレビの距離が長い場合、アンテナが受信できる信号が弱い場合などにブースターは必要です。衛星放送は、雲や大雨などの影響で受信できる電波が弱まる場合もあり、そのような場合もブースターが役に立ちます。
ブースターは通販などでは7,000円前後~、アンテナ工事業者に新規取付工事の依頼をした場合20,000円~が相場です。
ブースターについては以下の記事でまとめていますので、そちらも参考にしてみてください。
すでにBSアンテナを設置している方が4K8K工事をする場合「助成金」が交付されることも
すでに設置しているBSアンテナを視聴できる環境が整っている方が4K8Kアンテナに変更する工事を業者に依頼する場合、助成金・補助金が交付される「電波漏洩対策助成金制度」を利用することが出来る可能性があります。
この助成金制度は4K8Kアンテナ工事以外の経費が対象(4K8K対象ブースターや分配工事など)となっていますが、利用できた場合は(4K8K対象ブースターや分配工事などの)工事費の3分の2相当の額を国から交付してもらうことができます。
助成金の交付対象や注意点などは以下の記事でまとめていますのでそちらも一度目を通してみてください。
今後アンテナ工事をする場合4KアンテナとBSアンテナどちらをつけるべき?
BSアンテナを設置するか4Kアンテナを設置するかで悩んでいる場合は、4Kアンテナの設置をおすすめします。
一度BSアンテナを設置した後に新たに4K対応アンテナを設置すると、今までのBSアンテナの部材や部品が使えないため二重に工事することになり、トータルの工事費用が高くなってしまいます。
BSアンテナと4Kアンテナの設置金額の差は、5,000円程度。
今後のことを考えると、予算が許されるのならBSアンテナではなく4K8K対応アンテナの設置がおすすめです。
またアンテナは自分で設置することもできますが、アンテナの角度の調整や配線の取り回しなどで専門の知識が必要になります。状況によっては外壁に穴を開けたり、開けた穴から水漏れしないようにパテ埋め作業などが必要です。
アンテナの知識がない方やDIYの知識がない方では難易度が高い作業もあるので、費用はかかりますがアンテナ工事業者などのプロに依頼するのをおすすめします。